研修会のご案内「精神保健福祉の動向と看護職の役割」
平成16年9月に、厚生労働省精神保健福祉対策本部が「精神保健福祉の改革ビジョン」を打ち出してから9年近くが経過しました。「入院医療中心から地域生活中心へ」と改革を進めるため、①国民の理解の深化、②精神医療の改革、③地域生活支援の強化を通じて、受入条件が整えば退院可能な者約7万人について、今後10年間で解消を図ると明示された目標時期まで、1年余りとなりました。
その間に、障害者制度改革の推進と新たな地域精神保健医療体制の構築に向けて、精神科救急医療体制、認知症対策、保護者制度、就労支援等をめぐる制度改革をはじめ、医療観察法による司法精神科医療の開始、行動制限最小化の推進、多職種連携とチーム医療の推進等、様々な施策が打ち出されてきています。近年では、精神疾患患者の状態像や特性に応じた精神病床の機能分化に向けた制度・システム作りも進行しつつあります。
「精神保健福祉の改革ビジョン」は、精神科医療における50年来の懸案事項を制度改革によって解決していくことを目指すものですが、その実現の成否のカギは現場の実践者と当事者が握っています。当事者を含むチーム医療と多職種連携が重要であるという認識がようやく浸透しつつある今、看護職にはどのように考え、どのように行動することが求められているのでしょうか。
看護職は従来、制度的な枠組みの中で誠実に自らの役割を担っていくことに傾きがちでしたが、法的・制度的な関与に取り組む看護職が登場しつつあります。今回の研修会では、看護職能団体代表、厚生労働省専門官として、看護職による制度作りへの主体的な取り組みに先駆的な役割を担ってきた末安先生、吉川先生に精神保健福祉の動向と看護職の役割についての情報提供徒、経験を通しての問題提起を頂きながら、今後、看護職として目指すべき方向性について考えてみたいと思います。
概要
テーマ | 精神保健福祉の動向と看護職の役割 |
パネリスト | 天理医療大学看護学部教授 末安民生 山陽学園大学准教授 吉川隆博 |
司会 | 東京医科歯科大学大学院教授 宮本真巳 |
指定討論者 | 日本赤十字看護大学教授 小宮敬子 |
日時 | 平成25年3月30日(土)13時~16時 |
場所 | 東京医科歯科大学 医学部3号館6F 講義室 (東京メトロ丸ノ内線・JR中央線 御茶ノ水駅下車) |
定員 | 100名(*事前登録はありません。) |
会費 | 無料 |
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2013年3月20日更新