研修会のご案内「重複診断(重ね着症候群)患者のcureとcare」

 青年期以降、特に成人期の発達障害を巡る最近の話題として、また臨床における対応困難な事例として、発達障害とパーソナリティ障害の重複による「重ね着症候群」の概念があります。重ね着症候群の臨床像は、「18歳以上(広義には16歳以上)で、知的障害がなく(IQ85以上)、初診時の主訴は多彩で(統合失調症・躁うつ病・うつ病・摂食障害・性倒錯・対人恐怖症・醜形恐怖・強迫・境界性パーソナリティ障害・スキゾイドパーソナリティ障害・自己愛性パーソナリティ障害など)、背後に高機能広汎性発達障害が潜伏し、高知能のために課題達成能力が高く就学時に発達障害が疑われていない、一部に児童期・思春期に不登校や神経症などの既往があるが、発達障害を疑われたことがない」患者であるとされています。特に、子どもの時に発達障害が見逃され、未診断・未治療のまま成人になり、職場で様々なトラブル・メーカーとなり、周囲を困らせているといった人が、精神科医を受診すると、こうした重ね着症候群の適用事例となる可能性が高いと指摘されています。

 この新しい概念について、臨床で cure や care にお困りの専門職者、教育において精神看 護を教授している教員の方々などを対象に、研修会を開催させていただくことになりました。

 是非とも多くの方々に参加していただきますよう、宜しくお願い申し上げます。

概要

日時 2013年3月2日(土) 13時~16時
場所 滋賀医科大学臨床講義棟 第3教室 (アクセスマップキャンパスマップ)
JR東海道本線(琵琶湖線)瀬田駅前から「滋賀医大」行きの路線バス「医大西門前」下車(所要時間約15分)
申込み締切日 平成25年 2月22日(金)
受講料 1,000円(資料代のみ)
募集定員 300名(先着順に受付. 定員になり次第、締め切り)
主催 日本精神保健看護学会 教育活動委員会
後援 国立大学法人 滋賀医科大学医学部看護学科、社団法人 滋賀県看護協会
お問合せ・申込み先 滋賀医科大学医学部看護学科
臨床看護学講座(精神)担当者名: 田中 智美
E-mail :hqkokoro@belle.shiga-med.ac.jp
笘氏@077-548-2392 / FAX 077-548-2392

プログラム

■ 開催の挨拶: 滋賀医科大学 学長  馬場 忠雄
■ 司会:大阪大学医学部保健学科  遠藤 淑美 
■ 基調講演: 滋賀医科大学医学部看護学科  瀧川 薫
■ シンポジウム (座長:瀧川薫,遠藤 淑美)
  医師の立場から:大野 正人 (洛南病院 医師)
  看護の立場から:清水 純 (洛南病院 看護師)
  福祉の立場から:奥田 由子(滋賀県立精神医療センター PSW)

チラシ・参加申込書のダウンロード


2013年2月8日更新