日本精神保健看護学会の会員の皆様へ
今年は例年に比べて秋の訪れを感じにくい気候が続きましたが、ここにきて急速に冬の気配が漂い始めています。皆様におかれましては、季節の変わり目の体調管理にもご留意されながら、お過ごしのことと存じます。本日は「e-Mailニュースレター」第103号をお届けいたします。それでは、本号の内容をご覧ください。
- 理事長報告 (理事長 寺岡征太郎)
- 第35回学術集会の開催案内(第35回学術集会 会長 田中浩二)
- 研究活動推進委員会主催 第1回研究活動推進セミナー報告(研究活動推進委員会 委員長 遠藤淑美)
- 研究助成募集のお知らせ(研究活動推進委員会 委員長 遠藤淑美)
- 教育の質向上委員会の主催情報交換会(第2弾)のお知らせ(教育の質向上委員会 委員長 松田光信)
- 実践の質向上委員会主催研修会のお知らせ(実践の質向上委員会 委員長 岡田佳詠)
- 災害対策委員会主催研修会のお知らせ(災害対策委員会 委員長 大川貴子)
- 倫理・利益相反委員会報告(倫理・利益相反委員会 委員長 野末聖香)
- 調査協力の御礼(高度実践看護師活用促進検討委員会 委員長 松村麻衣子)
- 理事会報告(総務委員会 委員長 中戸川早苗・副委員長 桐山啓一郎)
- 会員の声
1. 理事長報告(MOU締結)
すでにホームページでもお知らせしたとおり、日本精神保健看護学会はISPN(International Society of Psychiatric-Mental Health Nurses)と相互交流に関する覚書 (MOU:Memorandum of Understanding)を結びました。
このMOUは、精神保健看護に関する知識、情報、専門性を相互に共有し、協力し合うことを目的としており、両学会間の活発な学術交流の展開に向けて、本学会としても会員の皆様に適宜情報を発信していきたいと思います。
今年の夏、ISPN理事長のBarbara Peterson 先生(ミネソタ大学看護学部・教授)が来日されたタイミングで、オンラインではありましたが、ご挨拶させていただく機会がありました。オンラインでもBarbara先生の温かなお人柄が伝わってきましたし、精神保健看護の課題解決に向けて協力しあっていきたいというメッセージをいただきました。
ISPNは例年春頃に年次大会を開催しています。
過去に参加した際に感じたのですが、精神保健看護に関連するさまざまなテーマのディスカッションはもとより、会員交流が非常に活発な学会でした。日本からの参加者はそれほど多くはありませんでしたが、ISPNメンバーは温かく受け入れてくださいましたし、貴重な意見交換の場となりました。
本学会会員の皆様にも、ぜひISPNのホームページなどで情報をご確認いただければと思います。
本学会として、海外の学術団体とMOUを交わすことは初めての取り組みです。
今回のMOUの締結は、千葉理恵理事(広報・情報委員長)が先方との調整などの役割を担ってくださり実現したものです。
両学会間の活発な学術交流の展開に向けて、本学会としても会員の皆様に適宜情報を発信していきたいと思います。
一般社団法人 日本精神保健看護学会
第6期理事長 寺岡征太郎
2. 第35回学術集会の開催案内
第35回学術集会 会長 田中浩二
(金沢大学 医薬保健研究域保健学系)
10月23日(水)より一般演題とワークショップの募集を開始いたしました。皆様からの多数のご応募をお待ちしております。
【開催概要】
会 期:2025年5月31日(土)・6月1日(日)
会 場:金沢歌劇座
テーマ:こころのケアのユニバーサル化と安心の考究
【ホームページ】
【演題登録】12/24〆切
【ワークショップ募集要項・登録】12/24〆切
事前参加登録は、準備が整い次第、ご案内させていただきます。会員事前参加登録費は10,000円、通常参加登録費は12,000円です。プログラムは、決定したものから順次ホームページで公開いたします。第35回学術集会では、皆様との交流や対話を楽しみに準備を進めてまいります。ご参加を心よりお待ち申し上げます。
3. 研究活動推進委員会主催 第1回研究活動推進セミナー報告
研究活動推進委員会 委員長 遠藤淑美
(大阪大学 大学院医学系研究科)
先生の質的研究に関する動画を事前に視聴して寄せられた21に渡る質問への回答を中心にしたセミナーでした。質的研究に関する先生の深い造詣に感化された90分でした。アンケートでは97%の方が満足したと回答くださいました。事前の申し込みは99名でしたが、当日の参加者数は53名と参加が叶わなかった方もおられたようです。近日中に学会ホームページにセミナーの動画を掲載予定にしていますので、ご視聴いただけますと幸いです。
第2回は、11月9日に「看護実践と研究の良循環を創造する-看護実践家が研究を続けることの価値」を開催致しました。こちらもいずれニュースレターでご報告できればと思います。
以下セミナーの感想を抜粋してお伝えいたします。
回答がわかりやすく、質的研究の理解やデータへの向き合い方を改めて意識した
- 「名称でなく中身に」「研究対象者を代弁できているか」に重きをおいてほしいとの講師の言葉に大変感銘を受けました。講師の方や委員の方々がされた様々な工夫から日本の質的研究の質向上を望んでいるという熱意を感じ、自身の研究を頑張ろうという決意に変わりました。
- 第一線の質的研究者に一問一答形式で丁寧に回答していただけて、大変勉強になりました。
- 質的研究をする上でも、海外投稿する上でも、自分の思考が広がる内容を教えていただき、本当にありがとうございました。研究に対し心折れそうな時もありますが、改めて研究の楽しさを認識できた気がします。
- 自分自身が質的研究で研究を進めようとしている段階でしたので、本を読んでなんとなく理解していることをいろいろな方からの質問とそれに対するお答え(説明)によって、そういうことだったのかと改めて気付く点が多くありとても学びになりました。先生の動画が別にあるものとても嬉しいです。
アクションラーニングが有効で学習の助けになった
- 事前動画の内容がとても充実しており、質的研究を実施したことがない身にとっては、たいへん勉強になる内容でした。今後も繰り返し視聴し、参考文献にも広げながら、きちんとした方法で質的研究を実施できるようにしていきたいと思います。
- 大竹先生の動画も大変勉強になりましたし、質問にシャープにご回答いただき大変ありがたかったです。このような形式(動画や教材がすでに配布されていて、その質問に回答していただく)はとても素晴らしいと思いました
海外のスタンダードを知ることができた
- 本日のような形式の研修は初めてでしたが、実際的で興味深かったです。また、国際的に活躍されている先生のお話は、国内の感覚しか持ちにくいものにとっては刺激的でもありました。
- 研究の国際感覚が養われて、刺激になります。
- 更なる研究の詳細をお聞きしたいと思ったが、世界レベルでのスタンダードを知ることができ、とても学びになった。
4. 研究助成募集のお知らせ
研究活動推進委員会 委員長 遠藤淑美
(大阪大学 大学院医学系研究科)
日本精神保健看護学会では、精神看護学の推進と発展に寄与することを目的として、精神看護学若手研究者育成に資するため研究助成事業を行っています。
2025年度の研究助成の応募期間は、2025年1月31日(金)17時までとなっております。
臨床の場で研究に取り組む若手会員、あるいは大学院生や若手教員の皆様に奮ってご応募いただきたく、ご案内申し上げます。
詳しくはホームページをご覧ください。
5. 教育の質向上委員会主催情報交換会(第2弾)のお知らせ
教育の質向上委員会 委員長
松田光信(大阪公立大学 看護学部)
教育の質向上委員会では、昨年に引き続き精神看護学実習に関する情報交換会を開催する運びとなりました。この情報交換会は、精神看護学実習に関する教育内容・方法、実習環境の整備、指導体制などについて、参加者同士でざっくばらんな情報交換や、困りごとの相談をしあい、今後の教育に活かすことを目的としています。この度の会は、土曜日開催とさせていただきましたので、多くの会員の皆様にご参加いただけますと幸いです。
- テーマ:精神看護学実習に関する情報交換会
- 日 時:2025年3月15日(土)14:00-16:00
- 方 法:Webシステム Zoom
- 対象者:日本精神保健看護学会会員 精神看護学教育に関心をお持ちの皆様
- 定 員:150名程度
- 参加費:無料
詳しくはホームページをご覧ください。
6. 実践の質向上委員会主催研修会のお知らせ
実践の質向上委員会 委員長 岡田佳詠
(国際医療福祉大学 成田看護学部)
実践の質向上委員会が企画した研修会について、ご案内申し上げます。
本研修会では、中堅看護師の皆さんと共に、日常の看護実践における葛藤や迷い、さらに自分たちのストレングスが、当事者の権利を尊重しながらリカバリーをめざす看護にどのように活かすことができるのか、改めて考えるきっかけとすることを目的としています。
- テーマ:精神保健看護における権利擁護とリカバリー支援~私たちのストレングスを看護に活かそう~
- 日時:2025年2月15日(土)13:00~16:00
- 会場:オンライン開催(Zoom)
- 対象者:精神科経験年数3年~10年の看護師
- 参加者数:30名
- 参加費:無料
- 参加登録フォーム
- 申込期限:2025年2月5日(水)
7. 災害対策委員会主催研修会のお知らせ
災害対策委員会 委員長 大川貴子
(福島県立医科大学 看護学部)
災害対策委員会が企画した研修会について、ご案内申し上げます。
本研修会では、平時から災害に備えることを目指し、被災時の「支援力」や「受援力」に関する講義と、平時から対話できる人とつながるためのグループワークを行います。
- テーマ:Psychological Zero Aid
- 日時:2025年1月26日(日)10:00~12:00
- 会場:オンライン開催(Zoom)
- 対象者:学会員、職種は問わない
- 定員:90名
- 参加費:無料
- 参加登録フォーム
- 申込期限:2025年1月6日(月)(定員となり次第締切)
8. 倫理・利益相反委員会報告
倫理・利益相反委員会 委員長 野末聖香
(慶應義塾大学 看護医療学部)
10月26日(土)に開催しました日本保健看護学会倫理・利益相反委員会主催 セミナー『人を対象とする研究倫理指針の改訂ポイントと課題』(講師:亀田医療大学看護学部 足立智孝教授)の動画URLを、メールにて配信しました。11月末日まで視聴可能です。ぜひご覧ください。
9. 調査協力の御礼
高度実践看護師活用促進検討委員会 委員長 松村麻衣子
(大阪信愛学院大学 看護学部)
先日は「精神保健看護領域における高度実践看護師および専門性の高い看護師の活動状況と課題に関する調査」にご協力いただき、誠にありがとうございました。現在、結果の分析中であり、学術集会等での発表に向け準備を進めております。引き続き、本委員会の活動へのご理解とご協力をお願い申し上げます。
10. 理事会報告
総務委員会 委員長 中戸川早苗
(北里大学 健康科学部)
副委員長 桐山啓一郎
(名古屋市立大学 看護学研究科)
2024年10月17日に第4回理事会を開催致しました。以下ご報告申し上げます。
- 「精神科医療現場における虐待防止のための動画」に関する報告会・研修会を、2025年3月17日(月)午後に開催することが承認されました。詳細については、決定次第ご案内致します。皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
- 「精神科医療現場における虐待防止のための動画」アンケート集計結果について、視聴数は伸びていませんが、視聴者に占める臨床の方の割合が増えました。自由記載欄もおおむね肯定的な評価が得られていました。
- 日本看護協会 資格認定制度(専門看護師)個人審査の変更、及びそれに伴う説明会に参加致しました。研修参加証明書に関する対応等、変更に伴う作業を進めて参ります。
〇マイページ登録内容確認のお願い
- 本学会の活動、他学会・団体からの情報などを登録しているメールアドレス宛に送信しています。また、年会費の振り込み案内などは登録している住所に郵送しています。異動などに伴い変更がありましたら、学会HPのマイページにて会員情報の登録内容をご確認ください。なお、マイページの“お知らせ”にアクセスしますと過去に事務局から送信したメールの内容を確認できます。
- 会員情報の経歴情報(資格)に専門・認定看護師資格の保有や、特定行為研修に関する情報を追加いたしました。お手数ですが内容の追加をお願いいたします。
11. 会員の声
第34回学術集会に参加した「ギャンブル依存症者を家族に持つNs部会」の紹介です.ギャンブル問題は社会問題ですが、専門スキルをもつ人財不足や受け入れ病院の少なさ、自助グループとの連携が不十分など課題は多いです。公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会は、当事者支援部・家族の会などを設立され、当事者の視点から、学校や職場への講師派遣などの啓発に取り組まれています。ナース部会は「ギャンブル問題がある人とその家族を支援につなぐための医療の架け橋になる」ことを理念に、地域住民・医療・支援者への啓発活動を通し、看護の立場から支援者間の連携強化への一助を目指します。研究者の立場で後方支援しています。本取り組みへのご意見・ご感想を参考にさせて下さい。ns.scga@gmail.com
インスタグラムはこちら!!https://www.instagram.com/ns.scga
関西医科大学大学院 看護学研究科 博士後期課程
吉井ひろ子
会員の声の募集
会員の皆さまの「今、伝えたいこと」などをご自由に投稿いただける『会員の声』コーナーを設けています。皆様のご投稿をお待ちしております。
【ご投稿はこちら】
動画集
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