2021年・2022年精神保健看護学会災害対策委員会報告

災害に備えた平時からのネットワークづくりに向けて:現状の課題と本学会としての今後の取り組み

2021・2022年度災害対策委員会は、「災害に備えての平時からのネットワークづくり」をテーマとし、全都道府県から参加者を募り、2回の意見交換会を開催しました。

■第1回意見交換会

(2022年2月27日開催 56名参加)
テーマ:災害に備えてのネットワークづくり
~COVID-19感染下での施設を超えた支援を考える~
話題提供者:高橋葉子氏(みやぎ県南中核病院 精神看護専門看護師)
加藤郁子氏(福島県立医科大学 精神看護専門看護師)

■第2回意見交換会

(2022年11月27日開催 34名参加)
テーマ:災害時における看護師のメンタルヘルスケア
~支え合うネットワークづくりを目指して~
話題提供者:高橋葉子氏(みやぎ県南中核病院, 本学会災害対策委員)
「精神科病院で働く看護師のための災害時ケアハンドブック」の中に記載さえている「看護師自身のケア」について説明
竹原 歩 氏(兵庫県立はりま姫路総合医療センター)
中村圭祐氏(医療法人社団林下病院)
「COVID-19感染下での看護師へのメンタルサポートの実際」について話題提供

これらの意見交換会を踏まえて、災害対策委員会にて、災害に備えての平時からのネットワークづくりに向けての課題と、今後の取り組みについて検討しました。その結果、以下の方向性が示されました。

これらを具現化していく活動の一つとして、メンタルヘルス支援に関わる本学会が企画する研修プログラム等を開発し、その普及啓発を目的とした講習会を通じて、本学会会員間のネットワークづくりの拡大と強化を図ることがあげられました。メンタルヘルスの維持、向上のために個人・組織の支援力を底上げするとともに、リソースや支援を活用するためのスキルなど、「受援力」を高めることにも着目したプログラムを検討しています。
これらの活動経過と提言を、学会誌に報告しました。ぜひご一読ください。

日本精神保健看護学会誌, 32(2), pp. 88~94. 2023