第33回学術集会・総会を終えて

第33回学術集会 会長
船越明子(神戸市看護大学)

日本精神保健看護学会第33回学術集会・総会は、2023年5月13日・14日の2日間にわたって神戸国際会議場にて現地開催を行い、その後オンデマンド配信を5月25日~6月30日までの期間実施致しました。1,000名を超える方々にご参加頂き、大変盛会となりました。

新型コロナウィルス感染症の影響で2020年度よりオンライン開催となっておりましたが、第33回学術集会では、with/afterコロナの学会開催および学術的交流のあり方として、現地とオンデマンドのハイブリッド開催を模索してきました。準備を進める中で、第6波、第7波、第8波と感染の波を経験しました。このような状況を経て、現地での開催が実現しましたことを大変嬉しく思っております。今回の学術集会では、市民公開講座への参加者を含めて約780名が会場にお越し下さり、会場のあちらこちらで再会を喜び合う声が聞こえてきました。

講演、シンポジウムでは、大会テーマである「精神保健看護がめざす多様性と包摂性の実現に向けて」に関連した精神保健看護における最新の話題や課題への深い考察が話されました。また、WS、一般演題発表では、それぞれの発表について活発な討議及び意見交換がされました。定員に達して希望するWSに参加できなかった方、一般演題の発表を立ち見でご覧になった方など、予想以上のご来場により、ご不便もおかけしました。

一方で、オンラインのメリットも活かし、HP上に発表資料を掲載する形での一般演題発表や、メインホールでの企画は後日動画をオンデマンド配信し、聞き逃した企画をゆっくりと何度でもご覧頂けるようにしました。会場に来ることが難しい事情がある場合でも、発表の機会があることは、大会テーマの趣旨にも沿ったものと考えています。

この学術集会を通して、多様な立場の人々が交流し、新しいつながりが生まれ、精神保健看護についてともに考える機会をもてたことは、多様性と包摂性の実現にむけた、小さいけれど意味ある大切な一歩といえるのではないでしょうか。

最後になりましたが、ご参加いただきました皆様、またご協力いただきました全ての関係者の皆様に、深く御礼申し上げます。